飼い主の会講習会
2018年03月02日(金)
葉山動物病院 獣医師 葉山俊氏 といっしょに作る「わんちゃん・ねこちゃん手作り食」のご報告
■■■獣医師といっしょに作ろう「わんちゃん・ねこちゃん手作り食」■■■
時間
12:30 ~ 15:00
葉山先生がおすすめする、年齢別・体質別の料理作り&セミナー。
料理をしながらペットの相談もできました。
1h 座学
1.5h 調理実習
◇◇◇ 座学資料 一部抜粋 ◇◇◇
ペットの食事管理について ~獣医師が考える手作り食~
第2回ブリリア講演会
葉山動物病院 葉山俊
◇自己紹介
・獣医師
・2001年 麻布大学卒業
・2004年 横浜夜間動物病院勤務
・2006年 磯子区に葉山動物病院開業
◇横浜夜間動物病院
・2004 年に開業した、横浜市内で初めての夜間専門動物病院。(現:DVMsどうぶつ医療センター横浜)
・54人の開業獣医師による共同出資。
・初代社長:藤井康一先生
◇葉山動物病院
・怖くない動物病院を目指してます ※
・飼主様の目前で診療を行います
・飼主様の考え方、動物性格などに合わせた医療を提案します。
・トリミングもやっています
※ おやつを与えながら診療したり、痛みの伴う治療は行わず、鎮静や鎮痛を積極的に取り入れます
◇体に良い食事とは?
ドライフードダメ説
グルテンフリー?
国産だから大丈夫?
生肉最強説
⇒⇒⇒
結論はでていません。
とはいえ、ロイヤルカナンやヒルズのフードはクオリティが高い
◇危ないフード?
・肉類
・肉類副産物
・脱色剤
・結着剤
・発色剤
・ペットの食べ物は法律が緩い
◇栄養が足らない?
最近はフードの内容が良くなり、総合栄養食を与えていれば栄養不足なんてありえない。
くる病(幼齢期のカルシウムとビタミンD不足)などの栄養性疾患は見たことありません。
◇栄養過多による弊害
・人間だと成人病
・犬や猫にもある糖尿病
・脂質代謝異常
・肥満
・人も動物もオフする時代です
糖質〇〇%オフ
カロリーゼロ〇〇
◇ペットフードってどうなの?
・ちゃんとしたメーカーなら良い食事
・微量元素まで考慮された完璧な総合栄養食
・そうは言っても保存料が必要不可欠(特にドライフード。開封後1か月以内に食べないとカビ!)
◇手作り食ってどうなの?
メリット
・食材が人間のクオリティ
・添加物が少ない
・出来たてを食べられる
・同じ食事をシェアできる
・食のバラエティ
デメリット
・栄養のバランスのとり方
・食材の選びかた
・味の好き嫌い
・手間
◇手作り食の問題点
・色々な食材を使いすぎると、体調の変化をつかみづらいかも
・微量元素(亜鉛、鉄、銅、マンガン、カルシウム、ビタミン、脂肪酸)の不足
→色々な食材を与えると解決
→サプリ利用も有効
◇手作り食をお勧めしたいケース
・肝疾患
・腎疾患
・消化器疾患
・アレルギー疾患
・添加物が気になる人(涙焼け?)
・人間と同じものを与えたい人
◇食物アレルギー
・1歳未満と7歳以上で多い
・背中や肛門周りのかゆみ(アトピーは四肢、内服、腋窩。目、口、耳は共通)
・後天性獲得、寛解は考えにくい
・幼少期の食事に関連とも
◇交差反応性アレルギー
スギ花粉アレルギー(花粉症)の人は、スギと似た植物にアレルギーを持つ可能性がある。
代表的にはナス科(トマト、ナス、ジャガイモなど)
・米との交差アレルギー
→メロン、スイカ、トマト、キウイなど
・ヨモギとの交差アレルギー
→セロリ、ニンジン、マンゴーなど
・ブタクサとの交差アレルギー
→メロン、スイカ、バナナ、キュウリなど
◇食物有害反応
・皮膚の痒み(摂食後24時間以内)
・嘔吐
・下痢
・排便回数の増加(1日4回以上)
・便の最後がゆるい
◇手作り食総論
・無理なく、楽しく作りましょう!
・完璧な栄養バランスなんて無い
・アレルギーなど問題のある食材を事前に知ることは難しい
→
有害反応が出たら食材や調理方法を再考しましょう
◇してはいけない事
・玉ねぎ、ブドウ、アボカドは使用しない(ネギやニンニクは不明)
・塩分を伴う味付けはしない(塩、醤油、味噌など)
・刺激のある調味料は使わない
◇手作り食の基本
・肉:米:野菜 = 1:1:1
・スープ・出汁で煮る(水でも可)
・トッピングで白ごま、オリーブオイル
・卵を入れてもOK
・給餌量は、いつものフード量と同量~1.5倍
◇微量元素不足に
・市販のフードを3~5割ほど混ぜると安心かも
・完全手作り食を週5日以下にするなども可
・総合サプリメント併用(ペットチニックなど)
◇カロリー要求量
体重3kg 255kカロリー
体重4kg 317kカロリー
体重5kg 380kカロリー
体重6kg 429kカロリー
体重7kg 480kカロリー
体重8kg 533kカロリー
体重9kg 580kカロリー
体重10kg 630kカロリー
体重20kg 1059kカロリー
体重30kg 1436kカロリー
◇手作り食疾患別の対策
・胃腸が弱い、高脂血症の子
→低脂肪食
・腎疾患の子
→低たんぱく食
・肝疾患の子
→良質のたんぱくを少量
・アレルギーの子
→有害食物を除いて
◇ぶっちゃけ面倒!
提案
・病院から処方された処方食においしくするためのひと手間を加える
・ドライフードの袋においしい物の香り付けなど
提案(腎不全)
・腎不全フードを50%
・肉のスープでゆでた米と野菜にオリーブオイルを追加。これを50%
・低たんぱくなら追加可能
提案(肝不全)
・肝不全フードを50%
・肉のスープでゆでた米と野菜にオリーブオイルを追加。これを50%
・良質のたんぱくなら追加可能(豆腐、カッテージチーズ、ささみ)
提案(消化器疾患)
・消化器フードを50%
・肉のスープでゆでた米と野菜を50%
・低脂肪食材なら追加可能(ささみ、じゃがいも)
◇夜間の救急はこちら
DVMsどうぶつ医療センター横浜
◇本日の材料
・体重5kgの子の1食分(1日2食として)
・鶏ガラスープ: 200~400ml
・鶏肉: 50g
・野菜: 50g
・白米: 50g
◇今日のレシピ
1. スープ作成
2. 材料を全て1で煮る
3. 仕上げにオリーブオイル、白ゴマなどトッピング
◇いざ実食!
・わんこ、にゃんこには38度くらいに温めてあげましょう
・同じ食事を、塩コショウして人間も食べちゃいましょう
■■■懇親会■■■
時間
15:00 ~
わんちゃん・ねこちゃんの手作り食と、当日作ったたこ焼きを食べながら飼い主の会メンバーの親睦を深めました。
時間
12:30 ~ 15:00
葉山先生がおすすめする、年齢別・体質別の料理作り&セミナー。
料理をしながらペットの相談もできました。
1h 座学
1.5h 調理実習
葉山先生による座学の様子
調理実習の様子
◇◇◇ 座学資料 一部抜粋 ◇◇◇
ペットの食事管理について ~獣医師が考える手作り食~
第2回ブリリア講演会
葉山動物病院 葉山俊
◇自己紹介
・獣医師
・2001年 麻布大学卒業
・2004年 横浜夜間動物病院勤務
・2006年 磯子区に葉山動物病院開業
◇横浜夜間動物病院
・2004 年に開業した、横浜市内で初めての夜間専門動物病院。(現:DVMsどうぶつ医療センター横浜)
・54人の開業獣医師による共同出資。
・初代社長:藤井康一先生
DVMsどうぶつ医療センター横浜の外観
◇葉山動物病院
・怖くない動物病院を目指してます ※
・飼主様の目前で診療を行います
・飼主様の考え方、動物性格などに合わせた医療を提案します。
・トリミングもやっています
※ おやつを与えながら診療したり、痛みの伴う治療は行わず、鎮静や鎮痛を積極的に取り入れます
葉山動物病院の外観
◇体に良い食事とは?
ドライフードダメ説
グルテンフリー?
国産だから大丈夫?
生肉最強説
⇒⇒⇒
結論はでていません。
とはいえ、ロイヤルカナンやヒルズのフードはクオリティが高い
◇危ないフード?
・肉類
・肉類副産物
・脱色剤
・結着剤
・発色剤
・ペットの食べ物は法律が緩い
◇栄養が足らない?
最近はフードの内容が良くなり、総合栄養食を与えていれば栄養不足なんてありえない。
くる病(幼齢期のカルシウムとビタミンD不足)などの栄養性疾患は見たことありません。
◇栄養過多による弊害
・人間だと成人病
・犬や猫にもある糖尿病
・脂質代謝異常
・肥満
・人も動物もオフする時代です
糖質〇〇%オフ
カロリーゼロ〇〇
◇ペットフードってどうなの?
・ちゃんとしたメーカーなら良い食事
・微量元素まで考慮された完璧な総合栄養食
・そうは言っても保存料が必要不可欠(特にドライフード。開封後1か月以内に食べないとカビ!)
◇手作り食ってどうなの?
メリット
・食材が人間のクオリティ
・添加物が少ない
・出来たてを食べられる
・同じ食事をシェアできる
・食のバラエティ
デメリット
・栄養のバランスのとり方
・食材の選びかた
・味の好き嫌い
・手間
◇手作り食の問題点
・色々な食材を使いすぎると、体調の変化をつかみづらいかも
・微量元素(亜鉛、鉄、銅、マンガン、カルシウム、ビタミン、脂肪酸)の不足
→色々な食材を与えると解決
→サプリ利用も有効
◇手作り食をお勧めしたいケース
・肝疾患
・腎疾患
・消化器疾患
・アレルギー疾患
・添加物が気になる人(涙焼け?)
・人間と同じものを与えたい人
◇食物アレルギー
・1歳未満と7歳以上で多い
・背中や肛門周りのかゆみ(アトピーは四肢、内服、腋窩。目、口、耳は共通)
・後天性獲得、寛解は考えにくい
・幼少期の食事に関連とも
◇交差反応性アレルギー
スギ花粉アレルギー(花粉症)の人は、スギと似た植物にアレルギーを持つ可能性がある。
代表的にはナス科(トマト、ナス、ジャガイモなど)
・米との交差アレルギー
→メロン、スイカ、トマト、キウイなど
・ヨモギとの交差アレルギー
→セロリ、ニンジン、マンゴーなど
・ブタクサとの交差アレルギー
→メロン、スイカ、バナナ、キュウリなど
◇食物有害反応
・皮膚の痒み(摂食後24時間以内)
・嘔吐
・下痢
・排便回数の増加(1日4回以上)
・便の最後がゆるい
◇手作り食総論
・無理なく、楽しく作りましょう!
・完璧な栄養バランスなんて無い
・アレルギーなど問題のある食材を事前に知ることは難しい
→
有害反応が出たら食材や調理方法を再考しましょう
◇してはいけない事
・玉ねぎ、ブドウ、アボカドは使用しない(ネギやニンニクは不明)
・塩分を伴う味付けはしない(塩、醤油、味噌など)
・刺激のある調味料は使わない
◇手作り食の基本
・肉:米:野菜 = 1:1:1
・スープ・出汁で煮る(水でも可)
・トッピングで白ごま、オリーブオイル
・卵を入れてもOK
・給餌量は、いつものフード量と同量~1.5倍
◇微量元素不足に
・市販のフードを3~5割ほど混ぜると安心かも
・完全手作り食を週5日以下にするなども可
・総合サプリメント併用(ペットチニックなど)
◇カロリー要求量
体重3kg 255kカロリー
体重4kg 317kカロリー
体重5kg 380kカロリー
体重6kg 429kカロリー
体重7kg 480kカロリー
体重8kg 533kカロリー
体重9kg 580kカロリー
体重10kg 630kカロリー
体重20kg 1059kカロリー
体重30kg 1436kカロリー
◇手作り食疾患別の対策
・胃腸が弱い、高脂血症の子
→低脂肪食
・腎疾患の子
→低たんぱく食
・肝疾患の子
→良質のたんぱくを少量
・アレルギーの子
→有害食物を除いて
◇ぶっちゃけ面倒!
提案
・病院から処方された処方食においしくするためのひと手間を加える
・ドライフードの袋においしい物の香り付けなど
提案(腎不全)
・腎不全フードを50%
・肉のスープでゆでた米と野菜にオリーブオイルを追加。これを50%
・低たんぱくなら追加可能
提案(肝不全)
・肝不全フードを50%
・肉のスープでゆでた米と野菜にオリーブオイルを追加。これを50%
・良質のたんぱくなら追加可能(豆腐、カッテージチーズ、ささみ)
提案(消化器疾患)
・消化器フードを50%
・肉のスープでゆでた米と野菜を50%
・低脂肪食材なら追加可能(ささみ、じゃがいも)
◇夜間の救急はこちら
DVMsどうぶつ医療センター横浜
DVMsどうぶつ医療センター横浜の外観
◇本日の材料
・体重5kgの子の1食分(1日2食として)
・鶏ガラスープ: 200~400ml
・鶏肉: 50g
・野菜: 50g
・白米: 50g
◇今日のレシピ
1. スープ作成
2. 材料を全て1で煮る
3. 仕上げにオリーブオイル、白ゴマなどトッピング
◇いざ実食!
・わんこ、にゃんこには38度くらいに温めてあげましょう
・同じ食事を、塩コショウして人間も食べちゃいましょう
■■■懇親会■■■
時間
15:00 ~
わんちゃん・ねこちゃんの手作り食と、当日作ったたこ焼きを食べながら飼い主の会メンバーの親睦を深めました。
懇親会で作ったたこ焼き