防災・減災推進研修の参加報告

2020年02月15日(土) 

開港記念会館で開催された、横浜市総務局地域防災課が主催の「防災・減災推進研修(事例発表会・講演会)」の参加報告

防犯・防災分科会及び防災委員会では情報収集の活動の一環として、2月15日(土)に開港記念会館で開催された「防災・減災推進研修(事例発表会・講演会)」(主催:横浜市総務局地域防災課)に2名で参加しました。
参加受付の様子
参加受付の様子

主催者挨拶
主催者挨拶


第一部では「町の防災組織」事例発表会として4団体の取組の発表がありました。
横浜市では平成26年(2014年)から「防災・減災推進研修」を実施していますが、この研修を受講後に各団体が始めた取組について以下のタイトルのもと事例発表が行われ、最後にまちづくりコーディネーターの山路清貴氏からの講評もありました。

  1. 荏田南二丁目自治会(都筑区 360世帯):防災組織の確立まで
  2. 港南台ひよどり団地(港南区 79世帯):防災への取り組み~在宅避難に備えるために~
  3. シャレール海岸通自治会(中区 214世帯):マンションに潜む災害リスクを知ろう
  4. 南台みどり会(瀬谷区 90世帯):消火器配置、防災組織の見直し、防災機器の配布等


今回は世帯数が比較的小規模な団体の事例発表が多かったですが、任期無期限の防災選任制度の導入などによる防災組織の見直しや有事の際の安否確認の方法、さらにはマンション特有のリスクであるトイレが使えなくなった場合に焦点を当てたトイレワークショップ研修などは、防災・減災を考えるうえで参考になりました。
それと同時に、当マンションにおける防災力アップを図るため、市で実施しているこの研修制度の活用についても検討する必要を感じました。
事例発表
事例発表


第二部では東京大学情報学環 片田敏孝特任教授による講演「荒ぶる自然災害に向かい合うこれからの地域防災を考える」を聴講しました。
片田教授は、04年から釜石市で防災教育に携わって災害に立ち向かう主体的姿勢の定着を図り、東日本大震災では、釜石市の小中学校の児童・生徒がほぼ全員無事に避難したことから「釜石の奇跡」を導いたことでも有名です。

講演では、近年頻発する地震災害や台風等による風水害では降雨・災害規模の広域化に伴い「広域対応」が求められ、行政による要支援者への避難支援とともに、自分ごととして防災・避難に対する住民の「主体的な対応」が重要となっている状況についてお話がありました。
片田教授が携わっている内閣府中央防災会議でも、平成30年7月の西日本豪雨の教訓をもとに報告された報告書では、住民主体の防災対策に方針を転換しており、問われるのは「自分の命を守る」ことへの主体的な「姿勢」であり、防災は、主体的な姿勢をもつ住民に対する「行政サービス」から「行政サポート」へと転換がなされています。
片田教授の講演の様子
片田教授の講演の様子


当マンションにおいても、災害から命を守るためには、日頃からの備え(自助)と住民同士の助け合い(共助)が重要であるとの認識を持っていただくよう、居住者の皆様に向けた広報活動を積極的に行っていきたいと思います。

防犯・防災分科会及び防災委員会では、今後とも防災・減災に関する情報を積極的に収集し、自治会と連携を取りながら当マンションにおける居住者の皆様の安心・安全なくらしに役立てるよう活動を行ってまいります。
大勢の参加者が熱心に聴講
大勢の参加者が熱心に聴講