内容

6. 災害を知る・・・風水害、火災

6.1. 風水害の基礎知識

6.1.1. 台風
熱帯地方(東経180度より西の北西太平洋)で発生した低気圧を熱帯低気圧といいます。
そのうち、最大風速が毎秒約17m以上になったものが「台風」です。
熱帯低気圧は風の強さでは台風に及びませんが、雨が広範囲に大きな被害をもたらします。

表6.1.1-1 風と被害
平均風速 影響
10~15m未満 看板やトタン板が飛び始める
15~20m未満 風に向かって歩けない
20~25m未満 しっかりと体を確保しないと転倒する
25~30m未満 立っていられず、ブロック塀が壊れる
30m~ 屋根が飛び、家が倒れることもある
6.1.2. 集中豪雨
短時間のうちに狭い地域に集中して降る大量の雨を「集中豪雨」といいます。
集中豪雨は、狭い地域に限定して起こる現象で、予測が難しいこともあります。
最近は1時間に100mm近い雨が降る都市型水害も珍しくなく、ゲリラ豪雨などと呼ばれています。

表6.1.2-1 1時間の雨量と降り方
時間雨量 影響
10~20mm未満 ザーザーと降り、雨音で話し声がよく聞こえない
20~30mm未満 どしゃ降り。側溝や下水、小さな川があふれる (注意が必要)
30~50mm未満 バケツをひっくり返したように降り、道路が川のようになる (同上)
50~80mm未満 滝のように降り、土石流が起こりやすい。車の運転は危険 (同上)
80mm以上 雨による大規模な災害発生の危険があり、厳重な警戒が必要 (同上)
参考:気象庁ホームページ
6.1.3. 大雨の備えと留意点
大雨に備え、マンション周囲の道路脇側溝の「雨水吸込み口」をふさがないようにします。
なお、水害時の避難所などへの避難(移動)は、そこが近隣であっても「付近の水が引いた後」が鉄則です。
(大量の水の中を無理して歩くと、流される危険があるためです)

6.2. 火災の基礎知識

6.2.1. 「フラッシュオーバー」と「煙」
火災発生後一部の壁や家具で徐々に燃えていた火が、爆発を起こしたように一気に燃え上がる現象を「フラッシュオーバー」と呼んでいます。
出火後、フラッシュオーバーまでの時間は、だいたい5~15分くらいといわれているため、たとえ火災の炎が小さくても、手遅れにならないように避難することが必要です。
また、火災時の「煙」は、たとえ火の元から離れた場所にいる場合でも、気付くのが遅れたり、避難のタイミングを失ったときには死に至る原因となるため注意が必要です。